取れてしまったスナップボタン(ドットボタン)を付け直す方法

こんにちは。&CROP編集部の野崎です。

皆さまは、お気に入りの服だったのに、いつの間にかドットボタンが取れてしまった…という経験はありませんか?

ドットボタンが取れてしまった製品

私はまさにその状況でお気に入りの服が1着、着られなくなってそのままになっていました。ですが、このまま着なくなってしまうのは勿体ないので、直して長く使いたい…。

ということで今回は、取れてしまったスナップボタン(ドットボタン)を付け直す方法をご紹介したいと思います。

※今回ご紹介する方法は、実際にアパレルで使われている本格的な打ち機を使う方法になります。修理業者に依頼をすると、今回ご紹介するような機械を使って修理してもらえますが、「自分で修理してみたい」という方は、打ち機と作業スペースをレンタルできるサービスもございます。

そもそもドットボタンって何?という方は、こちらの記事をご覧ください。

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ドットボタンの修理に必要なもの

ドットボタンの修理に必要なものは大きく3つ

打ち機

ドットボタンを打つための機械です。写真は机上で使用できる、モリト社のハンドプレス機になっています。

基本的に、アパレルで使われているドットボタンは、「モリト社」か「YKK SF(スナップファスナー)社」のどちらかであることが多いですが、それぞれ別メーカーの打ち機を使って打つことはできません。モリト社のドットボタンであればモリト社の打ち機、YKK SF社のドットボタンであればYKK SF社の打ち機を使います。

※一部海外製のドットボタンは、モリト社の打ち機に対応していることが多いです。

モリト社のハンドプレス機

打ち駒

打ちたいドットボタンに対応する打ち駒を用意します。

ドットボタンの場合、キャップ・ソケット(バネ)・スタッド(ゲンコ)・ポスト(ホソ)の4つで1セットになりますが、それぞれのパーツに打ち駒が必要となるため、全部で4つの駒が必要になります。

打ち駒はパーツのデザインやサイズ1つひとつで異なるため、使用するドットボタンに合わせて購入する必要があります。

打ち駒の値段はドットボタンにもよりますが、約3000~5000円/個 ほどするため、4パーツ分揃えると1.2~2万ほどかかります。

ドットボタンの打ち駒(左から、キャップ用・ソケット用・スタッド用・ポスト用)

ドットボタン

打ちたいドットボタンのパーツを用意します。

  • キャップ
  • ソケット(バネ)
  • スタッド(ゲンコ)
  • ポスト(ホソ)
  • (必要であれば)パッキン

ドットボタンのパーツの種類やメーカーごとの違いについては、こちらの記事でもご紹介しておりますでぜひご覧ください。

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ドットボタン(左からキャップ・ソケット・スタッド・ポスト・パッキン)

ドットボタンの修理方法

それでは、ドットボタンの打ち方を説明していきます。今回は、モリト社のハンドプレス機を使って打つ方法をご紹介します。

※YKK SF社のフットプレス機とは駒の取り付け方が異なりますが、基本の手順は同じになります。

①ドットボタンが抜けてしまった部分を縫う

ドットボタンを打つ前に、取り付けたい製品がどのような状態になっているのかを確認します。

自然とドットボタンが抜けてしまったのであれば、取り付けたい部分の穴が広がっているはずです。そのままドットボタンを取り付けてもまた同じように抜けてしまうので、穴をふさぐように手縫いしておきます。(特に伸縮性のある生地の場合は、芯地を貼るなどして取り付け部分の伸縮性を止めるのも良いです。)

穴を塞いだ様子

②打ちたいドットボタンに対応する駒を取り付ける

取り付けたいドットボタンのパーツに対応する駒をセットします。2つのパーツを生地で挟むように取り付けるため、打ち機の上下に駒をセットします。

駒を打ち機にセットする様子(下)
駒を打ち機にセットする様子(上)

※上側の駒の取り付け方は、メーカーによって異なります。モリトはくるくると回して取り外すタイプですが、YKK SFの駒は六角レンチを使って取り付けるタイプになります。

③打ちたいパーツを駒にセットする

次に、打ちたいパーツを駒にセットしていきます。

下側のパーツは突起に合わせてセットするだけです。必要に応じてパッキンもセットします。

ドットボタンをセットした様子(下)

上側は、駒に対応するパーツがセットできると、カチッと音がしてしっかりはまります。そのため上に取り付けてから、パーツが落ちてくることはありません。

ドットボタンをセットした様子(上)

生地をセットする

先ほど縫製した部分に合わせて、上から被せるように生地をセットします。取り付けている間に動いてしまわないように、しっかりとおさえます。

生地をセットしている様子

上から力をかけてレバーを下ろし、取り付ける

奥までしっかりとおさえる必要があるので、体重をかけてレバーを下ろします。

力が弱いと圧力が不均一にかかってしまったり、パーツ同士の接続部分が綺麗に巻けていなかったりすることがあります。そうなると再び抜けの原因になったり、くるくるとパーツが回ってしまったりするので、注意が必要です。

ハンドプレスでドットボタンを打っている様子

出来上がったら駒から外して確認し、完成!

完成したドットボタン

まとめ

いかがでしたでしょうか。打ち機・打ち駒・パーツさえあれば、やったことが無くても簡単にドットボタンを取り付けることができます。

「使い方は分かったけれど、1回だけ使うのに打ち機や駒を購入するのはちょっと…」という方に向けて、秋葉原にある当社ショールームでは、2023年6月20日より、打ち機と打ち駒を貸し出すレンタルサービスを開始します。1000円~お気軽にお使いいただけます。

ハンドメイド好きな方、持っている服のドットボタンが取れてしまい、修理したい方など、どなたでもご利用いただけます。

サービスの詳細・お申込みはこちらをご覧ください。

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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