&CROP編集部の野崎です。
ファスナー業界で国内シェア90%以上を誇るYKK。「YKK」のロゴが入っていると、それだけで安心感があり、品質の証でもあります。しかし中には、「ロゴが入っていると格好悪い」「服全体のデザインを見せたいから、できるだけシンプルにしたい」などの理由で、「YKK」のロゴが入っていないスライダーを希望されるデザイナーの方もいらっしゃいます。
そこで今回は、「YKK製」だけど「YKK」と書いていないファスナースライダーについて、ご紹介していきたいと思います。かなりニッチな内容ではありますが、探している方にはきっと役立つ情報です。ぜひ最後までご覧ください。
YKKロゴの入ってないスライダーを使う3つの方法
YKKファスナーでYKKロゴ無しスライダーを使う方法は、大きく次の3つです。
- オリジナルの引き手を作成する
- YKK内のブランドファスナーシリーズを使う
- ノーマークスライダーを使う
オリジナルの引き手を作成する
ファスナースライダーは、引き手部分をオリジナルで作成することができます。YKKでスライダーごと製作することも可能ですが、CAやZAなど「引き手後付けタイプ」のスライダーを使えば、既存のスライダーに後から別注の引き手を取り付けることも可能です。引き手の形状や素材によって印象は大きく変わります。例えば、ブランドロゴを刻印したメタル引き手や、紐引き手・シリコン引き手など異素材を使った引き手も人気です。
初期費用やロット、加工の種類などの詳細は、下記の記事で詳しくご紹介しています。
&CROP編集部の野崎です。 服を作るために必要なパーツのうち、ボタンやファスナー、テープなど、さまざまなパーツにブランドのロゴを入れることができます。その中でも、ファスナーの「引き手」は、服のファスナーを開け閉めするときに必ず触[…]
YKKのブランドファスナーを使う
YKKの中には、特定シリーズ名で展開されているブランドファスナーがあります。これらのシリーズは「YKK」ではなく、それぞれのブランド名のロゴが入った引き手を採用しているものもあります。
Universal®シリーズ
1940〜50年代のアメリカ製YKKジッパーを復刻した、ヴィンテージ感あふれるシリーズ。ファスナーのテープにはコットン素材が使われており、金属の風合いやスライダー形状も当時の雰囲気を再現。スライダーには「YKK」ではなく「UNIVERSAL」の文字が刻まれています。デニムやレザージャケットなど、クラシックなアイテムにおすすめです。
EXCELLA®シリーズ
YKKの高級金属ファスナーライン。エレメント一つひとつを丁寧に研磨しており、輝きと滑らかさが特徴です。繊細で上品なシングルタイプと、重厚感のあるダブルタイプの2種類があり、ハイブランドでも多く採用されています。“EXCELLA”のロゴが刻まれた専用スライダー(「DA2E」など)も存在します。
ノーマークスライダー
YKKには、カタログに掲載されていない「ノーマークスライダー」と呼ばれる製品もあります。ロゴを極力入れたくない、シンプルな見た目を重視したいという場合はこちらが最適です。ただし、常時在庫があるわけではないため、納期が通常より長くかかる場合があります。 一般的なファスナーでは1〜1.5か月の納期が目安ですが、ノーマークスライダーの場合は少し余裕を見て発注するのがおすすめです。
まとめ
今回は、YKKだけど「YKK」とロゴの入っていないファスナースライダーをご紹介させていただきました。デザインとしてはロゴが入っていないほうがシンプルですが、「ファスナーと言えばYKK」という認識が広く浸透している今、スライダーにYKKとロゴが入っていることが、消費者の安心につながることも確かです。ブランドのテイストやお客様へ届けたい価値に合わせて選定してみてください。
&CROPを運営している株式会社クロップオザキでは、ファスナーをはじめとしたさまざまな副資材のご相談を承っています。「こんな資材を探している」「資材の選び方が分からない」など、お困りの際はいつでもご相談ください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。