製品にリブが付いている画像

【完全版】リブ(横付属)の発注5ステップ《すぐに使える発注テンプレート付き》

こんにちは。&CROP 編集部の野崎です。

アパレル業界では、横編み(リブ編み)の編地でできたパーツのことを「リブ(横付属)」と言います。ポロシャツやスウェットの襟、袖口などに使用されるリブですが、実際に自分で手配するとなると発注が複雑なので、どのように発注すれば良いの?そもそも生地状で販売しているものなの?と疑問に思うことが多い付属です。

実際弊社でも「こんなリブが手配したいけど、どのように頼めば良いか分からない…」という問い合わせをいただきます。そこで今回は、これさえ読めば発注できる!【完全版】リブの発注5ステップをご説明します。

最後に、すぐに使える発注テンプレートも無料でダウンロードできますので、実際に発注するときにお役立てください。

リブの発注方法以外にも、基本的なことを知りたい方はこちらの記事も併せてお読みください。

リブとは

リブの発注方法

①「在庫から選ぶ」方法と、「糸から編み立てる」方法

リブの発注方法は大きく2つに分かれています。生地状の定番品を在庫している中で、在庫から選ぶ方法と、糸や編地を指定して、糸から編み立てる方法です。

  • 在庫からで選ぶ・・・急いでいるとき。在庫が切れていなければ、3日程度でお届け可能 ※納期は発注先にもよります。編み方も色数も限定されるので、ぴったり欲しいものが無い場合もあります。
  • 糸から編み立てる・・・基本(急いでいない場合)はこちらがおすすめ。糸や編み方を指定して作成します。納期は発注先・量にもよりますが、1か月以上(糸を染める場合+1か月)かかります。

納期によって使い分けることが多いので、急ぎのサンプル分は在庫品から選び、量産は糸から編み立てることもあります。

在庫品で選ぶ場合は基本1mから発注ができ、編地のサンプル帳をみて、希望に近い素材・編地を選びます。在庫品の発注は生地と同じようにサンプル帳から選ぶだけなので、

②以降は糸から編み立てる方法で進めるとして、流れを見ていきたいと思います。

②素材を決める

次に、糸の素材を決めていきます。

代表的な素材は

  • ポリエステル
  • T/C(ポリエステル&綿)
  • 綿
  • ウール
  • A/W(アクリル&ウール)

の5種類です。

素材の決め方ですが、基本的に表生地と素材感を合わせるほうが馴染みます。

  1. 【SS】表生地が綿系…綿やT/C(ポリエステル&綿)の糸
  2. 【SS】表生地が合成繊維…ポリエステルの糸
  3. 【FW】表生地がウール系…ウールやA/W(アクリル&ウール)の糸

※①の綿・T/Cを比較すると、T/Cのほうが単価が抑えられます。また、③のウール・A/Wを比較した場合も、A/Wのほうが単価が抑えられます。

上は基本的な例なので、わざと異素材感を出すために表地と全く違う素材を使うのもOKです。また、スポーツウェアは季節に関係なくポリエステルの糸を使用することが多いです。

あえて素材感の違うリブを使用した例の画像
あえて素材感の違うリブを使用した例

③糸を決める

素材を決めたら、実際に使う糸を選んでいきます。例えば同じポリエステルの糸でも、メーカーによって何種類かあります。今回ご紹介するメーカーの糸は、どこも良く使われていて信頼できるので、メーカーごとに大きな違いはありません。

糸のサンプル帳が並んでいる写真
糸のサンプル帳は種類が豊富

そのため、実際に選ぶ際は欲しい色に一番近い色があるメーカーの糸を選ぶことが多いです。ここから素材ごとにご紹介していきます。

※なるべく色味が実物と近くなるように、同じ時間帯・同じ条件(太陽光)で撮影していますが、写真だと分かりにくいため、色は直接サンプル帳を見て決めることをおすすめします。弊社ショールームにもサンプル帳がございますので、見てみたいという方はこちらからお問合せください。

綿

【共立】TUBOMI

TUBOMI①
TUBOMI①
TUBOMI②
TUBOMI②

【ミヤマ】MENROAD 綿ロード

綿ロード①
綿ロード①
綿ロード②
綿ロード②

T/C(ポリエステル&綿)

【共立】KYORITSU T/C 

KYORITSU T/C ①
KYORITSU T/C ①
KYORITSU T/C ②
KYORITSU T/C ②
KYORITSU T/C ③
KYORITSU T/C ③

ポリエステル

【共立】ラスルヤーン

ラスルヤーンの色展開画像
ラスルヤーン①
ラスルヤーン②
ラスルヤーン③

【シモムラ】AMOSSA(アモッサ)

アモッサ糸 色見本帳
AMOSSA①
アモッサ糸 色見本帳
AMOSSA②
アモッサ糸 色見本帳
AMOSSA③
アモッサ糸 色見本帳
AMOSSA④
アモッサ糸 色見本帳
AMOSSA⑤

【共立】エンゼルヤーン※DDW

エンゼルヤーン糸 色見本帳
エンゼルヤーン①
エンゼルヤーン糸 色見本帳
エンゼルヤーン②

 

※DDW…軽量ポリエステル。通常ポリエステルよりも単価は高い。スポーツウェアに向いている。

ウール

【ミヤマ】ブルーラグーン

※パーツのリブではあまりウール100%を使うことはありません。

A/W(アクリル&ウール)

【共立】サブライム 2/48

サブライム糸 色見本帳
サブライム 2/48 ①
サブライム糸 色見本帳
サブライム 2/48 ②

【ミヤマ】番手(細さ)によって数種類あり

④編地を決める

糸の種類が決まったら、編地を決めていきます。編地を決めるポイントは大きく3つあります。

  1. ゲージ数
  2. 取り本数
  3. 組織(針の抜き)

です。それぞれご説明していきます。

※編地は一から考えると難しく、なかなか想像がつかず分かりにくいと思いますので、後半に編地サンプルの写真を集めました。

「ゲージ」「取り本数」と言われてもイマイチよく分からない!という方は、編地サンプルの写真・動画をみて、イメージに近い編地のゲージ数・取り本数・組織を参考にしてみてください。

ゲージ

ゲージとは、1インチ(2.54cm)に針が何本入っているかを表します。7G(ゲージ)だと1インチ(2.54cm)に針が7本、14G(ゲージ)だと1インチ(2.54cm)に針が14本ということです。

リブで使われるゲージ数は3G(ゲージ)~18G(ゲージ)が一般的で、数字が小さいと編地が厚くざっくりしたものになり、数字が大きいと薄く平たい仕上がりになります。

ローゲージミドルゲージハイゲージ
ゲージ数3G~5G7G~10G12G以上
編地厚くてざっくりした仕上がり薄く平たい仕上がり
使用用途秋冬物のウール系の編地(MA-1、スタジャンなど)秋冬物のウール系の編地(MA-1、スタジャンなど)スポーツウェア、ポロ衿

取り本数

取り本数とは、どの糸を選び、何本糸を使うのかを表しています。

リブの編地はゲージだけではなく糸の取り本数によっても仕上がりが異なりますが、

何本糸を使うか(=取り本数)は、はゲージ数や使う糸の太さによって自動的に決まる場合ことが多いです。

特に指定が無い場合は、ゲージ数と糸の太さをもとに、発注先に確認しながら決めましょう。

ゴム糸の有無も確認

リブは、伸縮性を上げるためにゴム糸(ポリウレタン糸)を入れることもあります。

例えば、袖やパンツの裾などにキックバックを付ける為(伸びてしまうことを防ぐため)に入れたりします。

その場合、取り本数は「ポリエステル150d 2本+ゴム糸1本」というように「+」を使って表記します。

ゴム糸を入れるとテンション(引っ張ったときに戻る力)が大きくなり伸びにくくなりますが、値段はゴム無しより高くなります。

 

組織(針の抜き)

組織とは、ゲージ内の針の抜き方を表しています。

針を全て使って編む「総針」や2本に1本針を抜く「2×1(にーいち)」、3本に1本抜く「3×2(さんにー)」などがあります。

針を抜いた部分は凹になるので、欲しいデザインによって選びます。

その他の選び方としては、針を抜くとその分厚みがでて幅が出なくなるため、秋冬もので使われることが多いです。逆にハイゲージで総針で編んだ薄いリブは、春夏物に使われることが多いです。

使用する糸の素材や太さによっても見え方が違うので、リブ画像集を参考にしてみてください。

 

⑤「流し」で編み立てるか「パーツ毎」で編み立てるかを決める

最後に①~④で決めたリブをどのような状態で届けてほしいかを決めます。「流し」と「パーツ毎」の2つから選びます。

「流し」で編み立てる

流しとは、リブの生地幅を指定し、生地状に編み立てる方法です。使用する際は必要な形にカットして使います。

巾が決まっていなくても発注でき、パーツ毎に編み立てるよりも安い※というメリットがありますが、生地状で届くため、工場で裁断する手間がかかり、裁断するとロスが出てしまうというデメリットもあります。

※ロスが少なくなるように取り都合を考えて幅を指定しないと、結果パーツ毎に編みたてたほうが安かった、ということもあります。

注意事項としては、生産する機械によって最大の幅が決まっているため、生地幅を決める際は発注先に最大幅の確認をしてください。

また、アイテムによって流しだと作成できないこともあります。例えば、ポロ衿などのシングル使いをする箇所です。流しだと切れ端がそのままで処理がされていないため、端が見えるシングル使いはできずダブル使いのみとなります。

発注は、生地幅×〇mという形にします。

「パーツ毎」で編み立てる

パーツ毎に編み立てる方法では、袖・衿などのパーツ毎に編み立てます。

流しと比較して、工場で裁断の手間がかからず、ロスができないというメリットがありますが、リブの寸法がグレーディング(サイズ展開)含めて確定しないと発注ができない、流しと比べると値段が高くなることが多いというデメリットもあります。

デザイン性のあるライン入りのリブや、折れ線がきれいに出るように糸を抜いているダブル使い用のリブは、パーツ毎に編み立てる方法でないとできません。

流しパーツ毎
納品生地状(幅を指定する) 地幅〇m×〇m袖・衿等のパーツ毎(衿用〇人分×〇枚、袖用〇人分×〇枚 )
ロスロスが多い(裁断するため)ロスが少ない
値段一般的にパーツ毎よりも安い一般的に流しよりも高い
手間工場で裁断する必要があるそのまま使える
制限ダブル使いのみシングル使い・ダブル使いどちらでも
サイズ確定していなくても進められる

確定しないと進められない

リブ編地参考資料

編地のサンプル画像を集めました。ゲージや取り本数、組織を決める参考なれば嬉しいです。

リブ編地参考資料
リブ編地参考資料
  • ファイル名:rib_sample
  • ファイル形式:PDF
  • ファイルサイズ:1.08MB       

リブ発注の注意点

リブ発注は余裕をもって

リブは一から編み立てることが多いため、副資材の中でも納期が掛かる資材です。余裕をもって発注するようにしましょう。

リブの寸法が直前まで出せないような場合は流しで編み立てるなど、臨機応変に使い分けると良いです。

単価は使用する量によって大きく変わる

リブの単価は使用する量によって大きく変わってきます。1つ目の理由は、糸から編み立てることが多いので、糸の手配ロットが大きいと単価が高くなってしまうからです。2つ目の理由としては、編み立てるために機械に糸をセットすることが大変な作業で、セットさえできれば編むのは早いためです。ある程度の数量があれば編み立てたほうが安く、デザインも自由に選ぶことができますが、数量によっては在庫品から選んだ方が安くなることもあります。

最大幅に注意

リブはセットをする機械や糸の種類・編み方によって、最大幅が変わります。

目安としては、総針14G(ゲージ)で80~90cm、2×1だと50~60cm位となります。2×1の場合は裾を1周できない長さとなることもあるため、その場合は脇ではいで繋げます。

糸染めすることも可能

糸の見本帳に希望の色が無い場合は、ロットは掛かりますが糸染めをすることも可能です。

また、糸染をする場合はビーカー確認等も含め、通常納期+1か月ほどお時間がかかるものだとお考え下さい。

 

【無料】すぐに使える!リブ発注テンプレート

リブの編み立ては指示する項目が多く、伝えたい内容が抜けてしまったり、発注のミスが起こりやすいです。

作成したいリブを正確に伝えられるように、Excelのリブ発注テンプレートを作成しました。

リブ発注テンプレート(見本)
リブ発注テンプレート(見本)

こちらから無料でダウンロードできますので、リブのご発注の際にぜひご活用ください。

※どこに発注するのにも使えるテンプレートになっておりますので、弊社に発注する場合以外でもご活用いただけます。

  • ファイル名:ordersheet_rib
  • ファイル形式:Excel
  • ファイルサイズ:44.9KB       
※クリックするとダウンロードが開始されます。

 

リブの手配先を探している・相談しながら選びたいときはクロップオザキにご相談ください。

もし、リブの手配先が決まっておらず探している、記事だけでは分からないので相談しながら選びたい、糸のサンプル帳を実際に見て選びたい、という場合はクロップオザキにご相談ください。

秋葉原から徒歩10分の本社5階にショールームがあり、無料で実際のサンプル帳をご覧いただきながら選ぶこともできます。

また、ここでは基本的なリブのみをご紹介しましたが、弊社では変わり種のこだわりのあるリブも手配可能です。(中空糸のリブ、ジャガードリブ、メッシュのリブなど)

リブ自体が付属の中でも単価が高いものなので、変わり種だとある程度ロットが無いとさらに高くてなかなか使いにくいこともありますが、ご希望・ロット・ご予算をふまえてご案内いたします。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

製品にリブが付いている画像
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