&CROP編集部の野崎です。
アパレルブランドを始めて「オリジナリティを出したい」「細かい部分までこだわりたい」「他とは違う資材を使ってみたい」と考えたときにおすすめしたいのが、オリジナルのロゴが入った資材を使うことです。資材にこだわっているブランドの店舗に行くと、ボタンやテープ、ドットボタン、ハトメ、ファスナーの引手など、細かい部分までロゴが入った資材が使われているのを目にします。
特にオリジナルボタンは汎用性も高く、さりげなくロゴを入れられることから人気のある資材です。
そこで今回は、オリジナルボタンが作成できる手法を4つご紹介します。それぞれデザインの違いだけでなく、生産ロットや掛かる初期費用が違うため、ポイントを抑えておくとイメージに合わせたボタンが作れるようになりますよ!
ご紹介する手法4つ
- レーザー加工でロゴ入れ
- ボタンの型から作成
- 好きな生地でくるみボタン
- デジタルプリントでボタンに柄入れ
それぞれ、特徴、作成例、生産ロット、値段感(初期費用)、作成までの流れ・納期をご紹介していきます。
レーザー加工でロゴ入れ
特徴
オリジナルボタンを作成する方法で最もメジャーなのがレーザー加工でロゴを刻印する方法です。
レーザー加工とは、レーザーを使ってボタンにブランド名やロゴ、柄を入れる加工のことです。好きな定番のボタンを選び、そのボタンにロゴを入れることでオリジナリティを出すことができます。レーザーの光を集光レンズで細く絞り、ボタンに照射して、照射された箇所を部分的に溶かすことで、照射された部分が凹になります。
加工するボタンの素材によって、焦げのような雰囲気が出たり白っぽくなったりと刻印したロゴが変わって見えるのも面白いポイントです。
レーザー加工についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
オリジナルのロゴ入りボタンが作れる「レーザー加工」の種類と費用
例
実際にレーザー加工されたボタンをいくつか見てみましょう。
生産ロット
オリジナルボタンの中では比較的小ロットで作成可能です。アップチャージにはなりますが、100個からでも生産できます。
※アップチャージ…小口(少量)で作成する際に発生する追加料金。
値段感
初期費用はレーザーデータ代(1万~2万円程度)のみで、型からオリジナルで作成する方法と比べて、抑えることができます。
※試作が必要な場合は追加で試作代が必要になります。(こちらも内容にもよりますが、30個程度で5000円~10000円以内にはおさまります。)
ボタン1個当たりの単価は、使うボタンの種類や作成する個数にもよるため一概には言えないのですが、例えばナットボタンを300個作成したとしてレーザー無しの同じナットボタンを購入するよりも1.2~1.4倍ほどになります。(2023年3月現在)
作成までの流れ・納期
作成までの流れとしては、まず入れたいロゴのデザイン、ボタンの品番、サイズ、作成個数を連絡いただき、見積を作成します。その見積で問題が無ければ、レーザーデータ作成→サンプル作成→量産 という流れになります。
納期としては、デザイン含め内容が確定してから約20日程度でサンプルが上がり、量産は1000個程度であれば発注から1か月程度となります。
ボタンの型から作成
特徴
ボタンのサンプル帳からボタンメーカーで取り扱っているボタンを選び、そこにロゴを入れるレーザー加工とは違い、一からオリジナルで作成できるのが大きな特徴。
定番のボタンも何千種類もありますが、ボタンの細かい部分までとことんこだわりたいという方は、なかなかイメージの形や色にピッタリのボタンが見つからないこともあります。そういうときは、ボタンを成型するための型からオリジナルで作成することも可能です。初期費用は掛かりますが、唯一無二のボタンを作ることができます。
生産ロット
初期費用が数十万掛かるため、ロットは少なくても5000くらい見ておくと良いです。
値段感
初期費用の型代が数十万で、レーザーのデータ代と比べると高いです。
型代の「型」とは、ボタンを成形するための金属の金型を指しています。
ボタンの型から成型する場合、ボタン1個あたりの単価はそこまでロゴ無しボタンと大きく変わりませんが、初期費用が高くなります。
そのため、大量にボタンを作成される場合におすすめなのが、こちらの手法です。
完成までの流れ・納期
数量と混み具合にもよりますが、型作成に1か月、サンプル作成に20日程度、量産作成に1か月程度見ておくと良いです。
好きな生地でくるみボタン
特徴
くるみボタンとは、生地でボタンをくるんだ(包んだ)ボタンのことです。
生地でくるむことで、温かみのある雰囲気になることが特徴です。表地と同じ生地でくるむことも多いです。レディスやキッズの製品に使われることが多いです。
他のオリジナルボタンと異なり、ロゴ入りの生地やオリジナルプリントの生地を使ってオリジナル感を出すことはできますが、後からロゴの刻印やプリントはできません。
くるみボタンについてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
くるみボタンとは
例
くるみボタンのサンプル帳です。デザインや形状もさまざまな種類があります。
生産ロット
くるみボタンは他のオリジナル資材とは異なり、データ代や型代が不要です。サンプルであれば10個でも作成することができます。
値段感
ひと手間加わった加工ボタンなので、一般的なボタンよりも値段は高くなります。
仮にハーフトップクルミの18mmを20個作成すると、約80円~100円/個ほどです。
完成までの流れ・納期
他のオリジナル加工と同様に、まずサンプルを作成してから量産となります。
サンプル程度であれば、大体1~2週間で上がります。量産も生地を投入してから約2-3週間程度で上がります。
発注に必要な項目はこちらの記事でもまとめておりますでぜひご覧ください。
くるみボタン完全発注ガイド!※発注書テンプレダウンロード付き
デジタルプリントでボタンに柄入れ
特徴
デジタルプリントという手法を使ってボタンに柄を入れる方法です。最初にご紹介したレーザーでロゴを入れる方法と比べて、多色で表現できることからデザインの幅が広がります。また、ポップな印象になったり、ボタンを目立たせることができます。
例
デジタルボタンの一例
生産ロット
550個から作成可能です。増える分は50個単位でのご発注となります。(550,600,650,700個・・・)
値段感
ロット3000個以下の場合、15mmボタンで約35円~45円、20mmボタンだと60円~70円ほどです。(2023年3月現在)
また別途、サイズ毎に、印刷をするためのセッティング代が数千円掛かります。
完成までの流れ・納期
ロゴデータはイラストレーターかフォトショップでご提出ください。
データでイメージを確認した後、(必要であれば)サンプルを作成(1サイズ1.5万程度)し、その後量産となります。
大体サンプル・量産ともに3~4週間程度となります。(ボタンの在庫が無い場合は、生産納期として+ 3~4週間)
まとめ
好きなデザインやロットに合わせてオリジナルボタンを作ってみては
製品にオリジナルのロゴやデザインのボタンを使うと、それだけでぐんと特別感が増します。
ご紹介した手法の中で、お好きなデザインやロット・予算に合わせて、ぜひオリジナルボタンを作ってみてくださいね。
当社ではオリジナルボタンの作成も承っています。お見積もりや、作成関する質問・お問い合わせはこちらまでご連絡ください。