くるみボタン完全発注ガイド!※発注書テンプレダウンロード付き

くるみボタンとは

くるみボタンをご存じでしょうか?名前からすると木の実の「胡桃」に似ているゴツゴツしたボタンかな?と思いがちですが、実際は生地に包まれているボタンの事を「くるみボタン」と呼びます。

写真のようなくるみボタンを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

くるみボタンを使う理由

市場に出回っている多くのシャツやブラウス、コートにはポリエステルのボタン、天然素材のボタンや金属ボタンなど生地に包まれていないボタンが使われています。そのような中、くるみボタンを使う理由は何でしょうか?下記のような理由が挙げられます。

  1. デザイン性をアップさせるため
  2. オリジナル性を出すため
  3. 高級感をだすため
  4. アイテムとの一体感を出すため

デザイン的にとか、オリジナル性を出したいとかイメージが膨らみ、くるみボタンを使ってみたい!と思われた時、くるみボタンにはどんな種類があり、どのように発注をすればいいのでしょうか。それについて、発注の際のポイントや注意点を含めて詳しくご紹介していきます。

くるみボタンの種類

これら全てくるみボタン!種類が豊富!

当メディアの、アパレル資材辞典、『くるみボタンとは』でも、その特徴として

丸形やフラット、ハトメが付いているリネンくるみが定番なイメージですが、実はくるみボタンのサンプル帳を見てみると種類が豊富なのです。

とご紹介していますが、画像を見ていただくと分かる通り、くるみボタンは意外と種類が豊富なのです!

代表的なくるみボタン

同辞典でご紹介している、代表的なくるみボタンをご紹介します。

  1. 平くるみ
    名前からすると平たいイメージですが、実は横から見るとやや丸みを帯びているのが平くるみです。一番オーソドックスな形です。
  2. ハーフトップくるみ
    平クルミより更に丸みを帯びているのがハーフトップです。小さめのサイズがレディースのブラウスやニットのカーディガンに使用されています。
  3. トップくるみ
    ハーフトップより更に丸く、横から見るとドーム状になっているのがトップくるみです。ボリュームがあるのでインパクトのあるデザインに合いそうです。
  4. フラットくるみ
    平クルミと同じものと勘違いする方も多いですが、フラットクルミ横から見るとまっ平な形をしています。
  5. リネンくるみ
    ボタンの中央にハトメが付いている。ハトメは2つ穴、4つ穴があり、更にはハトメのカラーもニッケル、アンティークゴールド、ブラックニッケル、ゴールドから選べますので、よりアイテムの雰囲気に合ったものが作製できます。レディースのブラウスに使われているのをよく見かけます。

くるみボタンについて更に詳しく知りたい方は、アパレル資材辞典の『くるみボタンとは』をご覧ください。

アパレル資材辞典

くるみボタンとは名称(日本語/英語)くるみボタン(ボタン) / covered-buttonカテゴリ副資材種類大カテゴリ(ボタン)概要くるみボタンと[…]

くるみボタンの発注の仕方

お気に入りのくるみボタンが見つかったら、発注をしてみましょう。
通常のボタンとは違い生地を支給して作ってもらうので、少し発注には注意が必要です。

発注をする際に必要な項目をすべて記載できるような発注書があると便利です。

例1.基本の発注

今回は例としてリネンくるみ/2つ穴/12㎜/ハトメNI/4pcsの発注書を見てみましょう。

  1. くるみボタンの種類
  2. サイズ
  3. 包む生地のカラー
  4. ハトメのカラー(ハトメがあるくるみボタン場合)
  5. 数量
  6. 備考欄(生地の説明、貼り付け、希望納期等伝えたい事)

上記の内容を記載して、生地と発注書を同封して依頼すると12週間程度で完成します!

例2.応用編:生地のお花柄部分をボタンにする場合

リネンくるみ2つ穴、ハトメNI

では、もうひとつ少し難しい発注もしてみましょう。
この生地のお花柄の部分をボタンにしたい場合は平くるみ/12mm/4pcs/花部分柄取りと記入します。

赤い四角で囲ってある部分が重要

柄取りする場合の、発注ポイント!

柄取りしたい部分を〇で囲むなどして分かり易く指示します。


無地の生地のようにポンポンと無意識に抜くのではなく、柄が入るように調整して生地を抜くので無地のものより加工単価はプラスになります。

いかがでしょうか?よりオリジナル性やデザイン性がアップしたくるみボタンが完成しましたね!

*最後に上記で使用している「くるみボタン発注書」がダウンロードできます。

くるみボタン発注の際の注意点

最後にくるみボタンを発注する際の注意点をまとめてご紹介。

注意点は主に4つ。

  1. 支給する生地は小さくカットせずに送る
  2. 支給する生地に表裏を記載する
  3. 一度に何種類か依頼する際、生地のカラーは分かりやすく記載する
  4. 納期は余裕を持って発注しましょう

それぞれ、詳しく解説します。

①支給する生地は小さくカットせずに送る

ごくまれにですが、ボタン用だからとカットした小さい生地を送ってくる方がいます。10㎜のボタンを作るとしても全面を包むので約3倍の生地が必要になります。また量産の場合は一気に生地をくり抜くので大きな生地が必要になります。生地が余った際は「要返却」と書いておくと返却されますので、カットはしないようにしましょう。

くるみボタンの生地の必要数(要尺)を予め知りたい場合は、発注先へ確認すると、作るアイテム・サイズ・数量を伝えると要尺を計算してくれます。

  • 生地はカットせずに送りましょう
  • 要尺は、発注先に聞きましょう
  • 生地を返却して欲しい場合は、「要返却」と書きましょう
返却された生地 。芯地が貼られている事が分かります。

②支給する生地に表裏を記載する

生地を発注先へ送る前に、表か裏が分かるように記載したりマークを付けたりしましょう。特に無地の生地の場合は必須です。加工の際に間違いが起こらないようにするためです。記載せず送ってしまい、表裏が分からないと問い合わせがあっても、無地の生地の場合はうまく伝えられないことが多いですし、手間がかかります。お互いのために表裏の記載は必ずしましょう。

③一度に何種類か依頼する際、生地のカラーは分かりやすく記載する

例えば、同じグリーン系の生地3種類で発注をした際、発注書の生地のカラーに「グリーン」だけだと、加工する際に困ってしまいます。
先ほどの裏表の記載と同様に「グリーン1」「グリーン2」「グリーン3」や生地の品番を記載してもいいですし、とにかくどの生地がどれなのかをハッキリ分かるようにしましょう。

記載した上に、さらに発注書に生地の切れ端を貼っておくと、とても分かりやすく、後々、自分で見返した際にも分かりやすいです。

④納期は余裕を持って発注しましょう

生地を送って、加工して、送り返してもらうだけでも最低1週間はかかります。発注の数が多ければ加工の時間も増えますし、加工場が混雑している場合もあります。2週間程度の余裕を持って発注を心がけましょう。

まとめ

いかがでしたか?発注の流れや、注意点等を紹介しました。難しそうなくるみボタンの発注もこれで完璧ですね!いつものアイテムに変化を付ける「くるみボタン」。是非、発注してみて下さいね。

どこでも使える!くるみボタン発注書の無料ダウンロードはこちら

今回記事の中で使用したくるみボタンの発注書(.xlsx)は無料ダウンロードいただけます。記入見本付きですので、発注の際に見本を見ながら記入いただけます。各加工場さん共通で使用可能ですので、是非ダウンロードしてお使い下さい!

どこでも使える!くるみボタン発注書
  • ファイル名:ordersheet_kurumibutton  ※シート1が、発注書、シート2が記入見本です。 
  • ファイル形式:Excel
  • ファイルサイズ:20.3KB       

 

※クリックするとダウンロードが開始されます。
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