もくじ
この資材、何て名前?
洋服に付いている資材でモノは分かるのに名前が分からず発注できない。かばんに付いているあの資材、壊れてしまったので買いたいのに名前が分からない。
そんな時ありませんか?普段よく見かける“あの”アパレル資材の名前をお教えします。
①Dカン
「引っかける輪っか」など呼ばれがちなこのパーツ。アルファベットのDの形をしており、読んで字のごとくDカン(ディーカン)という名称です。
アパレル製品やかばんなどでは長さ調整や接続部分として使用されます。アウトドア用品ではキーホルダーを引っかける機能として付けられていることが多いです。
②スナップボタン
「パッチン」や「パチパチ」と言われがちなこのパーツ。ボタンホールを開けずに、パチンと指で押し付けて止めるタイプのボタンの事をスナップボタンと言います。
糸でつける「手付けイプ」や機械で打ち込む(かしめる)「カシメタイプ」があります。金属製やプラスチック製のものがあり、用途によって使い分けます。
③面ファスナー
「べリべリ」や「バリッ」と呼ばれるこのパーツ。マジックテープと呼ぶことが多いですが、一般名称は「面(めん)ファスナー」と言います。マジックテープという名称は実はクラレ社の商標名なんです。
④カシメ
この小さなパーツにも「カシメ」という名前があります。片方だけ凸面を使用し、裏は足を使う場合は「片面カシメ」、両面とも凸面を使用する場合は「両面カシメ」と言います。部品の端部を圧力を加えてつぶし、2つ以上の部品を固定する加工方法を「加絞(かし)める」という事からこのパーツもカシメと呼ばれています。
この写真の場合は両面カシメです。どちらの面も見えやすい場所には両面を使うことが多いです。
⑤丸カン・8カン
キャミソールや下着に付いていることが多いこちらの付属。サイズを調整するアジャスターの役目をしています。こちらも見た目の通り、丸い方を「丸カン」(リングカンとも呼びます)、数字の8の形をしている方を「エイトカン」と言います。2SETで使うことが多いです。
また、似寄りのものでアルファベットのZの形をしている「ゼットカン」もあります。
Zカンは8カンと違って、片方に隙間が空いているので、ベアトップにしたい場合等、紐の取り外しが可能です。
⑥弾丸チップ
パーカーやかばんの紐先についているまるで弾丸のような形をしている金属のパーツ。これを「弾丸チップ」と言います。
紐を決められた長さにカットし、両端をチップ加工することにより、紐を通しやすくしたり、ほつれにくくしたりします。弾丸チップはデザイン的に使われることが多いです。
弾丸チップ以外にも「セルチップ」や「金属チップ」などがあります。
⑦ハトメ
「穴」と呼ばれがちですが、これは「ハトメ」と呼ばれています。鳩の目に似ているからハトメと言われています。穴を補強する「アイレット」と裏面を抑える「ワッシャー」の上下2つを組み合わせて使用します。パーカーのフードやパンツのウエスト等、紐を通す穴の部分を補強するために使われています。また、洗濯可能なダウンや水着やサーフパンツを洗濯した際に中に水が残らないようポケットなどに付けて水抜きの役目として使用したり、衣服に熱がこもってしまわないように熱を抜く通気口として脇の下や手首周りに付けたりすることもあります。
衣類の他にもかばんのストラップ部分やタオルのループ、テントやレジャーシート等様々なものにも使われています。
⑧くるみボタン
美味しそうな名前ですが、あの木の実の胡桃から来ているわけではなく、アルミまたはナイロンの土台となるボタンを生地で包んでいるので、くるみボタンと言います。
普通のボタンよりも、生地で包むことによりデザイン性もオリジナル性もアップします。使うアイテムと同生地で包めばアイテムとの一体感も生まれます。
⑨ルーパー・セッパ
繋ぐ紐!とよばれてしまうこの資材…。スカートの表地と裏地を繋ぐ留め具、スカートの吊りとして使用される資材です。その他にレディースのボタンホールとして使われることが多いです。
⑩力布(ちからぬの)
ポケット口やボタンやスナップが付いている生地の裏側にある丸い小さなフェルト布。小さくても役割はとても重要!主に補強が目的で使用されるあて布です。
まとめ
いかがでしたか?あのパーツにも立派な名前が付いています。こう見てみると、見た目から名前が付いているものが多く面白いですね。是非覚えて発注に役立て下さい。
それぞれのパーツについて詳しく当メディアの「知る」カテゴリーの「アパレル資材辞典」に記載していますのでご覧ください。
知るーアパレル資材辞典