ユリアボタンとは

概要
ユリアボタン(日本語名…ユリア釦(読み方:ゆりあぼたん)/英語名…urea button)とは、尿素樹脂を原料として作られるプラスチック製のボタンです。
一見すると天然素材のような上品な風合いを持ちながら、樹脂素材であるため品質が安定しており、継続的な供給が可能です。
用途
衣類
ユリアボタンは、天然素材のイミテーションボタンとしてシャツやブラウス、ワンピースなど、上品さや繊細な印象が求められるアイテムに使用されます。
また、カラーバリエーションやサイズ展開が豊富なタイプは耐久性を求められるユニフォームなどに使用されています。
特徴
天然素材を表現
ユリアボタンの大きな特徴は、天然素材の風合いを高い再現度で表現できる点にあります。

・水牛ボタンやナットボタンのような自然な質感を再現可能
・色合いや模様にナチュラルな表情を持たせることができる
・マット調からツヤありまで、仕上げのバリエーションが豊富

耐光性・耐熱性
尿素樹脂をベースとしているため、耐光性・耐熱性に優れている点も特徴です。
・日光に長時間当たっても、変色しにくく、黄ばみや色褪せも起きにくい
・アイロンやクリーニングの熱にも耐えやすい
魅力
ユリアボタンは、天然素材に比べて価格が安定している点が最大の魅力です。品質のばらつきが少なく、量産にも適しているため、安定した製品づくりに貢献します。
代表的なユリアボタンの種類
高級イミテーションボタン
水牛調やナット調など、天然素材の質感を再現したタイプです。
着色した粘土状の材料で柄を組み、板状に重ねて細長くした後、カットして型に入れ、圧縮・加熱して成形されます。
ジャケットやシャツ、ブラウスなど、上品な見た目が求められるアイテムに多く使用されています。

安価な量産向けボタン
無地でカラーやサイズ展開が豊富な、汎用性の高いタイプです。
粉末状の原料に着色し、強化剤を加えて金型で高圧成形することで作られます。
強度が高く、作業着やユニフォーム、カジュアルアイテムなど幅広い用途に対応します。
資材発注の際の注意点
- ユリアボタンは、ホルムアルデヒドを含む素材であるため、2歳以下の乳幼児向け衣料への使用は避ける必要があります。
(※ホルムアルデヒドを除去したタイプもあるため、必要に応じて発注時に確認しましょう) - ユリアボタンはレーザー加工や染色などの後加工にはあまり適していません。
傷が入ると水分を吸収し、内部が膨張してクラック(割れ)が発生することがあります。近年では、原料配合や加工技術の向上により後加工が可能なケースもありますが、加工品質はメーカーの技術力に大きく依存します。
特にレーザー加工では、削った部分が白く発色しますが、その仕上がりは安定しない事があるため、実績のある工場での加工を推奨します。なお、この白さは薬品処理で抑えることも可能なため、「白く見せるのか」「彫刻のみとするのか」を事前に明確に指定することが重要です。
(※ポリエステルボタンの場合、同様の加工でも白く発色しない点も違いとして挙げられます)
取り扱い上の注意
- ユリアボタンは硬さのある素材ですが、衝撃にはやや弱い性質があります。強い力が加わると割れる恐れがあるため、取り扱いには注意が必要です。
- 長時間の漬け置き洗いによってボタンが吸水し、柔らかくなることで欠けや割れの原因となる場合があります。
代表的なボタンメーカー
ユリアボタンの代表的な資材メーカは以下です。
- 株式会社アイリス
- 綾ボタン工業
- 日東ボタン
株式会社アイリス

メーカー名 | 株式会社アイリス |
|---|---|
| URL | https://www.iris.co.jp/ |
アイリスは、1946年創業の老舗ボタンメーカーです。日本最大規模で、天然素材のボタンから非天然素材のボタンまで幅広く取り扱っています。シリコンワッペンやストッパー等のボタン以外のパーツも取り扱っており、台湾や上海にも工場があります。
綾ボタン工業
メーカー名 | 綾ボタン工業株式会社 |
|---|---|
| URL |
綾ボタン工業株式会社はキリンのマークのジラフボタンで有名なボタンメーカーです。日本でのユリアボタン製造の草分け的存在です。
日東ボタン

メーカー名 | 日東ボタン株式会社 |
|---|---|
| URL | https://www.nitto-button.co.jp/ |
SCOTCHの名称で有名な日東ボタンは長野県に工場を持つ、アイリスに次ぐ規模のボタンメーカーです。ユリアボタンが得意ですが、ポリエステルボタンも豊富に取り揃え、非天然素材のボタンに定評があります。
まとめ
ユリアボタンは、天然素材のような上品な外観を持ちながら、安定した供給が可能な樹脂製ボタンです。シャツやブラウスをはじめとした、繊細で洗練された印象を求めるアイテムに適しており、アパレルにおいて非常に汎用性の高い副資材のひとつといえます。ボタン選びの際の参考として、ぜひ取り入れてみてください。