革ボタンとは
名称(日本語/英語) | 革ボタン(革ぼたん) /leather button |
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カテゴリ | 副資材 |
種類 | 大カテゴリ(ボタン) |
概要
革ボタン(日本語名・・・革釦(読み方:かわぼたん)/英語名・・・leather button)とは、牛や馬、ヤギなどの革を原料に作られたボタンです。
成り立ち
ボタンの起源は紀元前4000年のも前です。これらは現在のように留め具としてではなく、装飾品として使用されていたと考えられています。その中でも革ボタンは、革が古くから衣服の装飾や機能的な部分として利用されていた時期に登場したと考えられます。古代の衣服や装備には、金属や木製のボタンよりも軽量で柔軟性のある素材として革が使われることがありました。特に、騎士や戦士の衣装、または狩猟用の服には、耐久性と柔軟性を兼ね備えた革が多く使われていたため、ボタンとしても革が利用されていたと思われます。
用途
革ボタンは冬物の衣料に使われることが多く、キルティングジャケットやコート等に装飾的に使われています。
魅力
革の種類や加工方法によって、色や質感も様々で、使うほどに味わいが増していくのが最大の魅力です。またレトロな雰囲気や自然な雰囲気を出せるのも魅力の一つです。
特徴
革ボタンの材料となる原皮にはそれぞれ個体差があるため、形状にばらつきがあります。革ボタンは丈夫で長持ちし、独特の経年変化を楽しむことができます。
代表的な革ボタンの種類
代表的な革ボタンの種類
- バスケットボタン(プレス・プレスしないタイプ)
- 張り合わせボタン
1.バスケットボタン
革ボタンの代表的な形であるバスケット型は、1本の革紐から、革の硬い、柔らかいを手で感じ、編む際には大きさが均一になるように、その締め具合を調整しながら作っています。その後にプレスで革を締め固める作業を行いますが、ここでも形が均一になるように、ボタンを見ながら必要であれば二度押し作業もして、微調整しながら完成させます。繊細で高度な技術が必要となるため、機械では作れないボタンです。プレスで締め固めないタイプのバスケットボタンもあり、よりナチュラル感があり可愛いです。どちらも裏足のタイプです。
2.張り合わせボタン
革を張り合わせた表穴タイプのボタン。横から見ると貼り合わせているのが分かります。表穴タイプなので裏足より汎用性が高いです。
代表的な資材メーカー
- 『株式会社 幸徳ボタン』
- 『株式会社 アイリス』
株式会社 幸徳ボタン
メーカー名 | 株式会社幸徳ボタン |
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URL | https://koutoku-button.jp/ |
株式会社幸徳ボタンは、ボタンを主力とした服飾付属品卸売り業者です。8000種以上のボタンの取り扱いがあり天然素材のボタンも多く扱っている。
株式会社 アイリス
メーカー名 | 株式会社アイリス |
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URL | https://www.iris.co.jp/ |
株式会社アイリスは1946年創業のボタンや機能パーツなどの服飾パーツを製造・販売する専門メーカーです。
取り扱い上の注意点
湿気や水分に注意
革は水に弱く、湿気や水に長時間さらされるとシミや変形の原因になります。革ボタンを付けた衣服が濡れた場合は、すぐに乾いた布で拭き取り、自然乾燥させることが大切です。アイロンやタンブラー乾燥、直射日光で乾かすのは、革を傷める原因になるので避けましょう。クリーニングの際にはボタンを外すか保護をしたうえで必ず石油系ドライを指定しましょう。
割れや欠け等に注意
天然素材の特性上ひとつひとつの色柄が異なります。自然由来の為、割れや欠け、色落ち、ささくれ等が起こる場合があります。
取り付け位置や強度に注意
革ボタンは、適切な強度の糸を使ってしっかり取り付けることが大切です。特にジャケットやコートなど、ボタンに負担がかかりやすい部分では、ボタンが取れたり外れたりしないように確認しましょう。
資材発注の際の注意点
納期に注意
革ボタンは生産段階で一部に人の手による手間のかかる作業があり、プラスチック素材のボタンに比べて時間を多く必要とします。発注の際は納期の確認をするようにしましょう。
移染試験必須
革ボタンには色止め処理を行っていますが、材料の質によってはその効果が低く、色落ちや移染の危険性がありますので、生産前には試験を行いましょう。
革バックルを使う場合
革ボタンと一緒に革バックルを発注する場合は、ボタン同様取り扱い上の注意点をよく読み、ピン付き、ピン無し、検針機対応か非検針の確認を忘れないようにしましょう。
まとめ
革ボタンは革の持つ独特の質感と暖かな色合いで装飾的に使うことが出来ます。取り扱いには少し注意が必要ですが、天然素材の革ボタンを是非使ってみてください。